2016年3月 サムスム小学校の近況が現地から届きました。 サムスム小学校では、2015年度では1クラスだった幼稚園クラスが、2016年度には2クラスに増えました。そのため、ご支援いただいた校舎は、2つの教室が幼稚園、3つの教室が小学校として使用しています。また、新任の校長が2015年9月から着任しました。校長は郡教育事務所が郡内でも優秀だといことで、派遣されました。これは、サムスム小学校に在籍する児童の多くが少数民族のモン族で公用語のラオス語がうまく話せない児童が多いため、教員の質を高め、サムスム小学校の児童の学力を向上させたいという、郡教育事務所の意向からの措置だそうです。 2016年1月には完成後6か月検診を行いました。検診には、教育スポーツ省、郡教育事務所から教育行政官が、そしてラオス人建築士が同行し、完成後の校舎状況を確認しました。大きな破損はありませんでしたが、窓枠の金具に破損があり、また校舎外側に設置されたベンチのタイル1 枚がはがれていたことから、それらを修理することになりました。建物の構造にはまったく問題はなく、経年劣化がしやすい箇所の破損が少し見られただけでしたので、ご安心いただきたく思います。 3年生と4年生の複式学級 6か月検診の様子 教育省立ち会いの職員室での会議 教室内に飾られた学校規則 2015年12月 募金期間終了しました。 ラオス学校建設支援事業の募金期間は2015年12月31日をもちまして終了いたしました。 皆様のご支援により目標金額の1,000万円(基金支出200万含む)を達成することが出来ました。 多くのご支援、ほんとうにありがとうございました。 募金の活用内容についきましては、ホームページにて順次お知らせしていく予定です。 2015年7月 新校舎が完成しました。 >>> 第53回スタディーツアー報告書(PDF) 「茨城アジア教育基金」を支える会は、タイ・ラオスの幼児教育支援を続けて30年になります。
20周年にはラオス・ヴィエンチャンに幼稚園を建設しました。
30周年を迎える2015年にはラオスの山岳地方に、就学前教室と小学校を建設いたします。
募金のお願い「茨城アジア教育基金」を支える会は、学校建設に向けて、広くご支援をお願いしております。
1.募金の目的および使途 目的 ラオス人民民主共和国ルアンパバーン県ヴィエンカム郡サムスム村に小学校・就学前教室の建設およ び就学前教育支援活動を行う。
使途 校舎(小学校・就学前教室)の建設およびその後の教育支援に充当。
2.募金の目標額 目標額 1,000万円
3.募金の対象者 対象者 当事業の目的に賛同する方
4.募金の期間 期間 2014年1月 ~ 2015年12月
5.募金の方法 募金金額
送金方法
・書留
・口座振込
・手渡し
6.協力団体 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)
7.個人情報について 当会では募金に関して取得しました個人情報につきましては、下記利用目的の範囲を超えて利用することはご ざいません。また、第三者に開示することもございません。
利用目的 ・領収書・礼状の送付
・建設の経過、当会の案内や広報誌の送付
ラオスには、教育に恵まれない子どもたちがまだ大勢おります。
校舎は、狭くて、暗く満足な教育環境ではありません。
そこで、当会は、ラオス人民民主共和国ルアンパバ―ン県ヴィエンカム郡サムスム村に、より耐久性のある安心して勉強できる校舎を建設することにしました。
今までの経験を活かして、ラオス山岳地方の子どもたちに明るい校舎を支援すると共に識字教育や幼児教育にさらなる支援をしてまいる所存です。 良くある質問
Q.ラオス政府はなにをしているのですか? A.ラオス政府も頑張っています。 ラオス国の政府も教育の重要性を認識し大学の教育学部に奨学金を設けるなど積極的に教育環境の充実を図っています。 しかし、経済成長著しいラオス国ですが、財政的にはまだまだ厳しくラオス一国だけの力ではなかなか難しいのが現状です。 ラオス政府は他国の援助を受けながら教育環境の充実を図っています。 ※ラオス国のGDP(国内総生産)は日本の640分の1です。 Q.他の援助は入っていないのですか? A.色々な国・団体が援助を行っています。 もちろん日本も積極的に援助を行っています。 しかし、国単位の支援の場合は規模も大きく支援する場所もある程度限定されてしまいます。 このような支援の場合、ラオス国全体の教育レベルの向上には効果がありますが、その分、支援を受けられない地域との格差が広がってしまいます。 そこで、我々のような小さな団体が範囲を絞って支援していくことで地域格差をなるべく抑えていく事が出来ると考えています。 Q.なぜサムスム村なのですか? A.現地視察を行って決定いたしました。 まず、国単位など大規模な支援が入りづらい山岳地帯である事、地元の住民の教育に対する認識が高く協力し教育環境の充実に尽力できる事、現状の建物等の劣化が激しく安全面での懸念もある事、などが主な理由です。 現地に事務所があるSVA(シャンティー国際ボランティア会)の方々と協議し、最終的には会員メンバーが実際現地に赴き視察を行った上で、「サムスム村なら作った学校を活用してもらえる」という確信を基に決定いたしました。 現地の住民にはサムスム村を周辺地域の教育の拠点にしたいとの思いがあり、モチベーションもとても高いです。 Q.先生は足りているのですか? A.足りていません。 ラオス政府も大学の教育学部に奨学金を設けるなど教師の育成に力を入れています。 当会も積極的にワークショップを行うなど教師の育成に力を入れてまいりました。 ただ、どうしても先生方が都市部に集中してしまうという問題も発生しています。 教師になるために都市部の大学へ進学し、そのまま環境の良い都市部で就職してしまうのだそうです。 上記の理由などから、今は地方の教育環境の改善が必要になってきています。 もちろん、ワークショップの開催や教育教材の作成などの支援も継続的に行っていきます。 Q.学校を作ってもちゃんと使ってくれるのですか? A.作るだけでは使ってもらえません。 現地の方々だけで維持管理できるようにサポートが必要です。 例えば、今回建設予定の校舎には簡易水洗トイレが付くのですが、サムスム村にはトイレの習慣がないのです。 つまり、トイレの使い方から覚えてもらう必要があるのです。 その他、掃除のしかたや壊れたところの修理、運営に必要な事務的な仕事なども覚えてもらいます。 今回の学校建設プロジェクトでは校舎完成後1年間にわたって、維持管理のためのサポートを行っていきます。 実際のサポートは現地事務所があるSVA(シャンティー国際ボランティア会)との協力で行っていきます。 Q.ラオスでは200万円ぐらいで学校が立つと聞いたのですが? A.昔は立ったようです。 現在はラオス国の経済発展や円高の影響で建設に必要な費用が多くなっています。 また、安く中途半端な校舎を建てるよりも丈夫で長く使ってもらえるような校舎にしたいと考えています。 校舎の設備については当会内でも色々な意見を検討いたしました。 例えば「トイレはくみ取り式の方が安いし肥料にもなるので良いのではないか?」という意見も出ましたが、完全な水洗トイレ(村には給水設備がありません)ではありませんが衛生的なトイレをつくることにより衛生教育の一環になりますし、男女別のトイレを)作ることになりました。 また、今回の募金金額には校舎建設後のサポート費用も含まれています。 Q.現地視察の写真を見るとすでにきれいな校舎が建っているように見えるのですが? A.他国の援助によって建てられた建物です。 サムスム村には他国からの援助も入っており、すでに完成した校舎もあります。 しかし、圧倒的に校舎が足りないため、他の写真にあるボロボロの校舎もまだ現役で使われています。 また、当会の新校舎建設を待つ間に住民自ら手作りの校舎も建築しました。 しかしこの校舎は、屋根がトタンのため雨が降ると騒音がひどく、基礎もしっかりしていないため大雨が降ると倒壊の危険もあるそうです。 現地の子供たちは安心して学べる校舎を心待ちにしています。 Q.学校さえ建てれば状況は改善するのですか? A.まだまだ足りません。 学校建設は教育のための場所づくりにすぎません。大事なのは作った場所を活用する事です。 場所の整備だけでは解決できない問題も山積みです。 ・教師の給料が何か月も滞りがちなため教師のなり手が少ない。 ・少数民族の村の学校には母語を話す教師が少ない。 ・家の仕事があるので子供が学校に来られない。または、途中でやめてしまう。 ・教科書などの教材が足りない。 ・校舎だけではなく寮など学生が生活するための建物も全然足りない。 当会は小さな団体です。全てを一度に改善することはできません。出来るところから少しずつ支援していければと考えております。 現地の声資料「茨城アジア教育基金」を支える会設立30周年記念事業、ラオス国サムスム村の学校建設に対し多くの皆様にご理解とご支援をいただきたくお願い申し上げます。
「茨城アジア教育基金」を支える会
ラオス学校建設委員会
委員長 長谷川 典子
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主な活動内容 >